表参道と渋谷を繋ぐキャットストリート沿いにある古着屋さんRAGTAG原宿。
この目を引くガラス張りの建築は、実は妹島和世氏設計のビルのテナントになります。竣工は2000年です。
竣工当時はインテリアショップ「hhstyle.com 原宿本店」が入っていました。
場所はキャットストリートの表参道側から入って3分ほどのところ。
同じく妹島和世氏設計のDior表参道や安藤忠雄氏の表参道ヒルズ、藤本壮介氏の表参道ブランチーズなども近いです。
正面から。細い線とガラスで出来た建築です。外部に見える白い水平線を見ると微妙に折れ曲がっているのが分かります。内部空間もこのラインに沿って緩やかに傾斜になっています。
非常に綺麗な建築です。
内部の動きがなんとなく感じられる透明感。出入口の建具の枠も小さく、存在感をなるべく消しています。
庇の出幅も小さく、下にはグレーチングで排水を取っています。
ガラス面の模様が縞模様のように見えるモアレが起きています。網入りガラスとフィルムのストライプの相性によるものです。
庇の裏側を見ると平らな一枚板ではなく、見付の部材と分けて目地を切っていたようです。シーリングで後から埋めているのでしょうか。そこの部分だけ塗装が剥がれています。
庇の厚みはそこそこあります。アルミにすればもっと薄く出来たと思いますがそうしなかったのは、形状や色への拘りからそうしているのかもしれません。
ガラスの留め方がアクロバティックです。
鉄骨のフレームが透けて見えると思いますが、ここから持ち出して支持しています。
斜めから。凹凸があまり出ないようなファサード。
広告掲示用のワイヤーが取り付けられています。
庇部分は建物内側の鉄骨から支持しているのがわかります。
隣の建物との隙間です。基礎を立ち上げて下端は水切りをつけて上部は金属パネル。メンテナンス等に必要なものは壁付け。屋根の雨水配管はSUS管。
隙間を見上げます。下の方がクレインズ6142 RAGTAG原宿です。隣の建物との間隔が狭いのとコスト面から金属パネルの選択だと思います。
サッシの下部ディテール。
ガラス面は網入りガラスとストライプ模様のフィルムで構成されているのがわかります。
もっとアップしたもの。下部の止水納まりが分かります。防水の上に抑えコン。サッシ取り合いはシーリングです。
本当は内観はもっと面白いのですがこの辺で。
他の妹島氏設計の建築も面白いですよ。
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